インド民話に「ブラインドマンとエレファント(The blind men and the elephant)」というお話があります。マーケターが好んでよく使う、6人の目の不自由な男の話です。
むかしむかし、6人の目の見えない人たちが住んでいました。
見えないけれど、手で触ったり、音を聞いたり、味をみたりして幸せに暮らしていました。
ある時、王子様がゾウをもらったという知らせが耳に届き、一度も本物に会ったことのない6人は王子様に見せてもらいに行きました。
1人目の目の不自由な男は、象の体に当たって「壁のようだ」と言った。
牙を触った2人目の男は「槍のようだ」と言った。
長い鼻に触れた3人目の男は、「象はへびみたいだ」と感じ、
4人目の男は足を触って「木のようだ」と思った。
五人目は耳に触れて「大きなうちわのようだ」と言い、
最後の男は尻尾を掴んで「ロープのような生き物に違いない」と言った。
誰一人、正しい答えに行き着いていない。
消費者の耳や鼻だけでなく全体の姿形を知るため、消費者がニーズ・ウォンツ(欲求・願望)を満たすために行う選択・購買、使用、処分のプロセスを様々な視点から見て理解しましょう。手探りでの事業展開では、同じように誤った認識をしてしまいがちですよ、というお話です。
Google Books で読めます。
さて、人が何かを購入しようとした場合、買う側の立場でそのプロセスを見てみれば、次のような流れになります。
■購買プロセス■
1.問題認識
家のテレビが映らなくなった。→テレビを買わなければ。
もう少し小ぶりなギターが欲しい。→ギターを買いに行こうかな?
2.情報検索
T.V.、インターネットなどで仔細な情報を集取
実際に店舗で見て触って弾いてみる。
お店の人に頼んで試奏させて頂く。
3.評価・選択
店員の態度や身だしなみ、店舗の雰囲気、商品構成とディスプレイなどが選択に影響を与える。誰ひとりとして顧客は「損をした」と思いたくない。
試奏したアンプが酷ければ、せっかくのオールドビンテージギターもその魅力は半減する。
4.購買
前段のプロセスが終わり最終的に購入となる。買って終わりではなく、購買後の商品評価も重要なポイントである。ここで満足が得られなければ、忠実な顧客とはなりえない。リピータの獲得は購入直後から始まっている。
もちろん、上記はあくまで一つの雛形であり、衝動買いとは一瞬にしてこのプロセスが完了してしまう、という事になります。
さて、このフォークギター、私は長男の6歳の誕生日プレゼントとして買い求めたものでした。
小学校に上がるタイミングで、家族を関東(横浜)に呼び寄せ、その直前の9ヶ月間に及ぶ単身赴任(独身貴族気分)生活に終止符を打ちました。
その夏、6歳の誕生日を迎える長男に何が欲しいか聞いてみたところ、
「ローラーブレード!」
「・・・そーかぁ、ギターか。どーしよっかなぁ。。」
「いや、ギターちゃうってぇ。ローラーブレードぉ」
「え?ギターちゃうの?なんで?」
「いや、ぼく、ローラーブレードが欲しいねん」
「えー、おとーさんと一緒にギター弾こうやぁ」
「いやや。ぼくギター弾きとうない!」
「・・・寂しいなぁ」
私のささやかな夢は、息子と長女にベースでもさせて、家族バンドをしたい、というものでした。
その為には、息子には早い段階から音楽に目覚めてもらいたいと切に願っていましたが、一向にその気配もありません。
昔からピアノを弾いており、学生時代はキーボードをしていた嫁さんなら一緒に説得してくれるだろうと相談しても、
「まぁ、本人がイヤや言うもん、無理からさせてもあかんやろ」
と釣れない返事。
半ば諦めつつも、家族でお買い物にお出かけした際に、こっそり楽器屋さんに行き、子供用のギターを物色し、見つけたのがこのYAMAHAのフォークギター(子供用)でした。
ちょっと弾かせて頂きましたが、随分としっかりした作りと音。
意外とブルージーなフレーズも似合うこのギターに一目惚れしてしまいました。
早速、息子を呼び寄せて、押し問答の末、ローラーブレードはジイジにお願いして、父からのプレゼントはこのギターに決定したことを納得してもらいました。
それから3年が過ぎ、未だ息子がこのギターに興味を示す事なく時が過ぎ去ってゆきます。
写真でもお解り頂けるとおり、随分とコンパクトに仕上げられたこのフォークギターは、持ち運びにも便利、キャンプやバーベキューなどのおつまみとして最適です。
ギターに目覚めるその日まで、息子の成長を見守ってゆきたいと思います。



